この頃クリエイティブな人工知能たちの夢
コンピュータには創造的な仕事は不可能だとか言われていますが、そうは言っていられない最近のクリエイティブな人工知能たちについてまとめてみようと思います。
Deep Dream
まずはGoogleが開発した悪夢生成器です。一時期話題になりましたが、やっぱりめちゃくちゃ気色悪いですね。今思えばこれがクリエイティブな人工知能のはじまりだったのかも。
これが...
こうなります
気持ち悪っっ...。
なぞの生物が大量に生成されていますね...
ここで実際に悪夢を見ることができます...。
※絶対に食べ物でやらない方がいいです。
画風変換
次はその名の通り、入力した画像を好きな画風に変換する技術です。CNNを応用したアルゴリズムのようです。
ということで、こちらで公開されているコードを用いて、モネっぽい風景画を描かせてみました!
こちらが私のMacBook Airが頑張って描いたモネ風風景画です(2750世代目)。
なにこれ面白い
なんか魔界的。
ただやっぱりすごく時間がかかります。GPU欲しいなあ...。
こちらで日本語で少し詳しく説明されています。
画風を変換するアルゴリズム | Preferred Research
元論文
http://arxiv.org/abs/1508.06576
自動画像生成
2015年、ついにコンピュータが画像を生成することができるようになりました!
写実的なものからイラストまで描けてしまいます。DCGANというアルゴリズムで、これもやはりdeep learningです。
このサイトでは、顔イラストを自動生成してくれます。
DCGAN face generator demo
自動生成された画像
素晴らしい...。
衝撃のクオリティ...!!!
多少不自然なものもありますが、一瞬でこれらを出力できるということは、大量に生成して良いものだけを選ぶということもできますよね。というか、こんなの私描けない!
こちらに日本語で詳しく説明されています。
Chainerを使ってコンピュータにイラストを描かせる - Qiita
Chainerで顔イラストの自動生成 - Qiita
元論文
http://arxiv.org/abs/1511.06434
自動彩色
自動彩色は、その名の通りモノクロ画像を自動で不自然にならないようにカラー画像にするというものです。学習したCNNを用いているようです。東京物語とローマの休日を自動彩色したものをyoutubeにアップしている方がいらっしゃったのでそれを張っておきます。
全く不自然じゃないですね...。すごい。
元リンク
Automatic Colorization
↓こちらでは「七人の侍」を自動彩色しています
Nao Tokui » [テスト] 畳み込みニューラルネットワークを用いたモノクロ動画の自動彩色
AlphaGo
最後は、囲碁です。ついに、GoogleのDeepMindが開発した囲碁ソフトAlphaGoが囲碁のプロ棋士を破りました!しかも、5戦5勝!
これまでも将棋やチェスで、コンピュータが人間に勝利してきました。しかし、囲碁は、その手の組み合わせが他のゲームと比べ物にならないくらい膨大で、従来のように全ての選択肢を片っ端から試していく方法はつかえません。そのため、囲碁の攻略は10年先と言われてきました。
そんな難問をDeepMindがやってのけた!
ここでもやはりDeep Learningです。AlphaGoでは、DQN(Deep Q-Netwark)とSLを上手く組み合わせており、膨大な数の棋譜を学習した後、自分と何度も戦うことでこの性能をたたき出しているようです。
来月3月には、世界最強棋士といわれるイ・セドル九段との対戦がソウルで行われるそう。もしこれでAlphaGoが勝てば、「人工知能が囲碁を攻略した」と言えるでしょう。
Google Researchブログ
Research Blog: AlphaGo: Mastering the ancient game of Go with Machine Learning